「駅はどっちですか」

少女の家から徒歩7分の駅前で、少女は男に尋ねられた。
学校へ行く途中だった少女は1秒考えたのち、東の方を指差した。
東に15分ほど歩くと次の駅があった。
西に25分歩いても次の駅があった。
少女は東を選んだ。

「あっちですわ」

男はにっこりと満足そうに微笑んだ。

「どうもありがとう」