「どうぞ、お嬢様。」 執事のように、頭を下げて私に通れと促す。 いちいち動作が格好いいから何だかムカツク。 でも、意外とあっさりと引き下がってくれたことにほっとしてこれ幸いと教室を出ようとドアを開ける。 廊下に一歩踏み出した瞬間、手を掴まれて引き寄せられた。 「覚悟してね、これから。」 耳元で囁かれて、力が抜けそうになる。 手が離されて自由になるや、振り向かずに足早に歩いた。 火照った頬を抑えながら。 突然の宣戦布告。 何も言えずに逃げ出した。