「そろそろ移動する?」
悠也はそういって私に手を差し出してきた
私は一緒戸惑ったけど悠也の手にゆっくりと自分の手を重ねた
温かくて私よりも大きな手
同い年なのにこんなに違うものなんだね
「どこいくかー」
「んー…」
正直私はどこでもよかった。
悠也と今日という日を一緒に過ごせるのならどこでも。
その時ふと目に入った掲示板の張り紙
「夜桜…」
4月になり始めたばかりの今頃は桜も咲き始めていて近所では夜にライトアップされた夜桜が見れるスポットがいくつかあった。
「桜見に行きたい?」
悠也は私の顔を覗き込んできた
「う、うん!行きたい!」
「じゃー決定な」
