悠也と会う土曜日まであと2日となった日
今日は終業式。
明日から春休みでクラスのみんなも浮き足立っている。
「ねー奈々!梨香も誘って皆で旅行いこーよー!」
「え!いいねいいね!」
クラスの友達と春休みの予定を計画中。
「髪の毛何色にしよーかなー」
「えー梨香染めるの?」
「だってうちの学校の校則的に休み中しか染められないしー。奈々も一緒に染めよ!」
「私はもういいよー」
高校1年生のとき好奇心で茶髪に染めて担任の先生にこっぴどく怒られた記憶が蘇る
「まだあれトラウマなんだ(笑)」
そんな話をしていたら
この間私のLINEを悠也に無許可で教えた航太が近づいてきた
「奈々。ちょっと話があるからきて。」
いつもおちゃらけている航太の珍しく真剣な表情に私は驚きを隠せない
「何?」
「ちょっとここじゃ無理だから」
梨香と私にしか聞こえないような声で航太が囁いた
「ごめん、梨香待ってて」
「うん。」
心配そうな梨香を置いて私は航太のあとをついてゆく
