最後の授業が終わり、一応「放課後」と呼ばれる時間帯に突入する。窓の外を眺めると、先輩達がグラウンドや体育館などに移動する姿が見える。
「行こう、詩音」
「早くしないと出遅れちゃうかも…」
「そんなわけないやん、だってウチら初日やで? 今日行けへんようになるんなら出遅れるかもしれへんし、そもそも遅れるわけないやん」
荷物と入部届を持って、私達三人は教室を後にした。そして、この広い学校の、一つの部屋を探して歩き回る。部活が毎日あるため部活一つ一つに部屋が割り振られているのも、全寮制の特性の一つだ。
「…あった!」
若奈が子供のような声を上げる。
「『演劇部』…せやな、ここやね」
私達がたどり着いた「大教室E」は、通常の教室の二倍ほどの広さを持つ「大教室」の一つ。私達が授業を受けている教室からは遠いが、そこが私達が入部を希望する、演劇部の部室となっていた。
「…ふぅ…」
「やっぱ緊張する…」
「分かるわ、それ…」
誰しも「初めて」というものは緊張するもので、今の緊張は私達を躊躇わせるのに十分だった。
「…へ~、じゃあ双子ってこと?」
「はい! でも全然似てないんですけどね」
「…だから兄弟って感覚もなくて…むしろ昔からずっといる友達のような…」
耳に覚えのある声が聞こえたのは、部室の中からだった。
「あの声って…そうやんな?」
「えっ? 何か言った?」
「いや、中からどうも聞き覚えのある声が聞こえたきがしてんけど…」
三人の女生徒が一様に耳をそばだてる姿は、傍から見ればきっと滑稽だっただろう。
すると間もなく、そんな珍妙なことをする私達に、またしても耳に覚えのある声が届いた。
「行こう、詩音」
「早くしないと出遅れちゃうかも…」
「そんなわけないやん、だってウチら初日やで? 今日行けへんようになるんなら出遅れるかもしれへんし、そもそも遅れるわけないやん」
荷物と入部届を持って、私達三人は教室を後にした。そして、この広い学校の、一つの部屋を探して歩き回る。部活が毎日あるため部活一つ一つに部屋が割り振られているのも、全寮制の特性の一つだ。
「…あった!」
若奈が子供のような声を上げる。
「『演劇部』…せやな、ここやね」
私達がたどり着いた「大教室E」は、通常の教室の二倍ほどの広さを持つ「大教室」の一つ。私達が授業を受けている教室からは遠いが、そこが私達が入部を希望する、演劇部の部室となっていた。
「…ふぅ…」
「やっぱ緊張する…」
「分かるわ、それ…」
誰しも「初めて」というものは緊張するもので、今の緊張は私達を躊躇わせるのに十分だった。
「…へ~、じゃあ双子ってこと?」
「はい! でも全然似てないんですけどね」
「…だから兄弟って感覚もなくて…むしろ昔からずっといる友達のような…」
耳に覚えのある声が聞こえたのは、部室の中からだった。
「あの声って…そうやんな?」
「えっ? 何か言った?」
「いや、中からどうも聞き覚えのある声が聞こえたきがしてんけど…」
三人の女生徒が一様に耳をそばだてる姿は、傍から見ればきっと滑稽だっただろう。
すると間もなく、そんな珍妙なことをする私達に、またしても耳に覚えのある声が届いた。



