ネット小説家の津田詩音は、四月からの高校生活に胸を膨らませていた。中学で散々いじめられた彼女は、自分の小説が書籍化していることを武器に人気者になろうとしていたのだった。だがクラスにいたのは手塚映奈と手塚若奈、氷室聖都と氷室直都という二組の双子だった。初めは人気を取られて嫉妬していた詩音だったが、手塚姉妹が詩音の過去を知ったのをきっかけに親友となる。ある日、手塚姉妹と氷室兄弟が「四角関係」なのを知った詩音は手塚姉妹と作戦を立て、恋の実現の為奔走する。その自己犠牲のような精神は、詩音達の担任・尾張一志から貰った「クリスタル」という小説に影響されたものだった。詩音は作戦を実行するが、途中で氷室兄弟に感づかれ窮地に立たされる。が、そんな詩音に尾張が手を差し伸べた。詩音は尾張に心を惹かれて行き、尾張も詩音と初恋の相手を重ねる。そして二人は「教師と生徒」という壁を超え、恋人同士となる。