そうこうするうちに学校に到着した。
「愛理。陸くん、発見っ!!」
「……うん」
下駄箱のところに、肩にカバンをダルそうにかけた陸がいた。
「早く陸くんの背中にいつもの“ドンッ”ってヤツ。やってきなさいよ!」
さっちゃん、ゴメン。もうそれしないんだ。
「さっちゃん、先に教室に行っててくれる?あたし、陸に話があるから」
「なになに~?あたしも聞きたいっ!」
「ダメッ!後できちんと報告するから!」
なかなか言うことを聞かないさっちゃんの背中を無理やり押し、なんとか教室へ先に行ってもらった。
ふぅ…。てか、陸に言わなきゃ。
言うって、もう決めたんだから。


