キミに…Kiss

─────────・・・


────パシッ!!



「しゃきっとしなさい!」



背中にいきなり飛んできた愛のムチ!


「イタッ!あっ、おはよう」


振り向いた先にいたのは、さっちゃんだった。


「愛理の背中に黒いオーラが見えるんだけど」


「まさか」


「それにしても元気なくない?」


「元気はあるんだけど…ちょっとね」


「ちょっとって、なに?」


学校に到着するまでの間、何度もさっちゃんから“ちょっと”について追究された。


本当は“ちょっと”の内容なんかじゃないんだ。


でも、きちんと報告するまで、もう少しだけ待ってね?…さっちゃん。