コイツの口から、今まで何度も聞いているこのセリフ。
それを聞く度、俺の方がどうしたらいいのか…わからなくなる。
つーか、単に俺に話を聞いて欲しいだけ?
それとも、ただ俺に側にいて欲しいだけとか?
そんな…どっちでもいいようなことばかり考えてしまう俺。
でも、知らないうちにイライラが募り、それがマックスに達しようとしていた。
「話ちゃんと聞いてやるから…離れろ」
「なんで?いつもは、こうやって話を聞いてくれるじゃない」
涙で滲んだ瞳と俺の瞳が交錯する。
「なぁ?美華にとって俺ってなに?」
「えっ?」
「俺だって、もうガキじゃねぇよ。男なんだぞ」


