キミに…Kiss


「だから、それは後でいいって言ってるでしょ。陸がなんか食べてからでいいし」


「そんなこと言ってんなら…俺帰るぞ」


「ヤダッ!そんなこと言わないでよっ!」


ほら、なんかコイツ、年上のクセっして子供みたいだろ?


外見と中身がホントにバラバラなヤツ。


眉を下げて怒られた後のガキみたいな顔をして、美華がこっちにやって来る。


そして俺の横に腰を下ろして、言葉をつまらせながら首に手を回し…ギューッと抱きついてきた。


「……あのね」


「なんだよ」


「陸、苦しいよぉ……」



────サラッ…



俺の頬にサラサラの髪の毛がかかる。


「あたし、どうしたらいいのかなぁ?」