「……うそ」 だって、幻に決まってる。 ギュッと瞼を閉じたあたし。 「下、向いてたら顔が見えねぇから、顔上げてくんね?」 瞼を閉じていても分かる…大好きな低いこの声。 「……愛理」 「ひっ…グスッ…」 なんで、他の人とこんなにも違うんだろう。 名前を呼ばれただけで 胸がジンジン…と熱くなって 瞳には涙がいっぱい浮かんでくる。