キミに…Kiss


ぼやける視界の中、やっと陸の家に着いた。



「……ここだぁ」



ここに来るのはバレンタインのチョコを渡すために来た小学6年以来だった…。


けど、同じ白い家なのにあの時と全然違うことにすぐに気づいた。


塀にあった『宮本』という表札はなくなっていて、門を開けると窓にカーテンもなく…どの部屋も中が見える状態で、インターホンを何度押しても返答はなし。


玄関のドアに手をかけたけど、カギが閉まっていて家には誰もいない様子だった。



「なんで…陸?」



ドアの前に座り込んで、何回も…ドアを叩いた。



───ドンッ…ドンッ!



「やだぁ……ぅっ…っぅ。お願いだから出て来てよ!」