キミに…Kiss


「すごく…いい!」


ケータイにつけたストラップを見て、口を間横に開いて愛理が大喜びする。


また1つ、愛理の笑顔を胸に忘れないように刻んでいると


ちょうど、そこでガタンと大きな音を立て観覧車が頂上にやって来た。



後はゆっくりと…地上に降りていくだけ。



今度は俺がポーターのバックの中から箱を取り出した。


────コツンッ


「イタッ。なに!?」


「これ、お前にやるよ」


愛理の頭の上に乗せた…小さなピンク色の箱。


それを不思議そうに頭から取りあげ、目にした愛理は……。


「もしかして!?あたしの誕生日プレゼント?」


「いらねぇんだったら返せっ!」


俺が手を伸ばそうとすると、愛理が箱から手を離さない。


「いや~!絶対に欲しいっ!!」


大きな瞳で俺の顔をジーッと見つめ


「……開けてもいい?」


「……ああ」