賑やかな園内とは、違う時間が流れているように感じる静かな観覧車の…小さな箱の中。
「ねぇ?陸の隣に座ってもいい?」
「あっちに座れっつっても、お前はどうせ座るんだろ?」
「 ハハッ。またバレてるし!だって、いつだって陸の1番近くにいたいんだもん 」
さっきまで観覧車の小さな窓からキラキラと星のように光る都市群を見て、大はしゃぎしていたヤツが口角を上げて俺の隣にやってきて
────ポスッ…
座るとすぐ俺の肩に頭を預けてきた。
俺も愛理もなぜか…その後。
黙ったままになって…少しの時間。
特別な2人だけの世界を味わう。


