【 愛理:side 】


───プクプク…プクプク…ッ。



「めっちゃ嬉しいんだけど」


ニヤけながら、お湯の中に沈めていた顔をあげた。


ちなみにここは早川家の浴室です。


で、あたしは今、なにをしててもサイコーに有頂天で、そのうえニコニコしまくりで。


「結局、陸ってあたしに優しいんだよね~」


帰り際、陸から最後のお願いを聞いてもらい、16歳の誕生日は…ずっと片想いしていた大好きな人とはじめて一緒に過ごせることになった。


それもあたしの誕生日は、イブだしっ!!


きっと陸からなんかプレゼントをもらちゃって、おまけに突然キスされちゃったり……。


いや、イブなんだもん!


それ以上のことだって…あるかも。



「……キャ─ッ!」



ふわふわの湯気が立ち昇る浴室の中、こんな感じであたしの妄想大爆発は1時間も続いた。