「行こ行こっ!!」
「こら。引っ張んなって!」
俺…入るなんて、まだ一言も言ってないんですけど。
やっぱり完全にコイツのペースで。
気が付いた時は、俺たちはもう店の中にいた。
ホントにコイツの強引さは、自覚がないうえ…天下一品だよ。
はぁ……。半分諦めてため息をこぼしていたら
頬にかかる髪の毛を耳にかけ、ガラスケースの中を真剣な様子で覗いている愛理の姿が目に入った。
それを横目で見つつ、店の中をうろうろし…俺もお目当てのモンを探し始める。
でも、自分のモンを見ながらも…そこから離れようとしない小さな背中がずっと気になっていた。


