キミに…Kiss


で、いざ映画がはじまると──・・・


寝みぃ…睡魔との戦いが始った。


スクリーンの中にいる2人がどうなろうと俺には関係ねぇことだし。


退屈で、とにかくあくびが止まらなかった。


きっとコイツも俺と同じで、ヒマしてんだろうって…視線を隣に向けると



「うぅ…っ、なんでぇ…」



ハンカチで口元を押えて愛理は真剣にスクリーンを見つめ、大きな瞳からはポロポロと涙を流していた。


はっ?こんなの作りモンの話だろ!?


そう思っていると、ふいに俺の手に小さな手を重ねてきた。


スクリーンに映っているのは、想い合ってる2人に突然やってきた別れのシーンで。


「絶対にあたしは陸と離れるなんてヤダ……」