キミに…Kiss


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約束した日曜日のこと。



「カップル席空いてるって!」


「…………」


コイツといると、俺が壊れてくるような気がすんのは気のせいか?


いや、絶対に気のせいじゃないはず。


っつーことで、俺が選んだのは…映画だった。


どう考えたって“あいりん”はねぇだろ?


言えるかっつうの!!


「陸…あたし、泣いちゃうかもしれない」


席に座るなり、早くも自分の号泣を予測してるのか


白地にピンク色の水玉模様がついたハンカチを手に持ってスタンバイしている愛理。


「陸の分のハンカチもあるよ!はい」


「いらねぇよ」


はぁ……。この選択あってんのかな?


憂欝な俺とは対照的に愛理はいつも以上にニコニコ笑っている。


よっぽど見たかったんだな…コイツ。