キミに…Kiss


それから2時間後の移動時間。


曇り空の下、さっちゃんと渡り廊下を歩きながら今朝の話した。


「というわけで、陸が冷たいの」

「ハハッ。だって、いかにも陸くんが言いそうなセリフだから」


「笑う話じゃないしっ!」


「それに陸くん、人前でベタベタされるの嫌いそうじゃない」


「でもあたし達は付き合ってんだよ!あたしは、みんなの前でだってベタベタしたいっ!」


昨夜、ママと一緒に見た雑誌の話じゃないけど。


早川愛理の…抱かれたい男。


生涯不動のNO1の…陸。


陸とどこでだって手を繋ぎたいし、広い胸の中でギュッと強く抱き締めてもらいたい。


『愛理…好き』って、耳元で囁かれて──・・・


わぁ~~っ!


想像するだけでヤバい。


いや待って!って言うか…まさか。


やっぱりあたしの方が長く陸のことが好きだから、そんなことを思ってるのはあたしだけとか?


「ちょっと!愛理?あんた、またどっかに行っちゃってない?」



────ポンッ…



「おい…愛理。ボーッとしてると遅れるぞ」