それは触れたか…触れていないか…わからないくらいの




───キスだった。




焦るっつうの!


「で、どうして後ろを向いてんだよ?」


とっさにキスをしてきた本人は、いつの間にか俺に背を向けて屈んで丸くなっていた。


「ハハッ。……しちゃった」


テレているのか膝に顔を埋めて、ますます小さくなる…後ろ姿。


それを見ていたら、おかしいし。


不覚にもまたかわいく見えてきて──・・・