「……まあ。とにかく俺の勝ち?」 あたしの質問に疑問形で答えるイジワルな陸。 全然、答えになってないじゃんっ! ────でも… 陸の声も目もいつもより柔らかくて優しく感じる。 きっと、これって思い違いじゃないよね? 「負けでもいいよ?あたしは陸が好きだから」 そう告って陸の胸にドキドキしながら飛び込んだ。