でも 裕太くんは、すぐそこにあって──・・・ このままじゃ、裕太くんにキスされちゃう。 わぁーっ、もうダメだ!! 思わず瞼を強く閉じてしまう。 その時───ドサッ!! 「イッテェ…なぁ。なんだよ!」 えっ? 掴まれていた肩から裕太くんの手が離れたと思ったら… 裕太くんが頭に手をあてて、目を細めて痛そうな顔をしていた。 どういういうこと? いつの間にか、地面に見馴れた黒のカバンが落ちてるし…そう思っていると 「……ガキくせぇことしてんな!」 あの低い声が聞こえてきたんだ。