絶対にあたしだったら、陸にそんな顔なんてさせないのに…


だけど、陸の相手は…あたしじゃないんだ。



「ぅっ…ぅっ…あたしは陸だけが好き……」



体中からふり絞って言った、苦しいくらいの…好きの言葉。



彼女にも陸だけを好きで、いつも見て欲しい。


そんな願いを強く込めて言葉にした。


「愛理、もう帰ろ?」


「っ…ぅっ……ぅっ」


それに対して、彼女は最後までなにも言わず、泣きじゃくるあたしを黙って見てるだけだった。