【 陸:side 】



下駄箱のところでアイツに声をかけたそのすぐ後、龍ニが俺の肩をしっかり掴んできた。


「陸。昨日 どこ行ってたんだよ?」


「痛てぇだろ。離せって!どこって…別に…」


「なにが別にだよ」


教室に入り席に着いてからも、しつこい龍二は何度も俺が体育館に戻ったことを聞いてきた。


朝から、なんだっつうんだよ。


俺の顔をジーッと気持ち悪いくらい見てくるし。


「もしかして陸って自分で気づいてねーの?」


「なにがだよ?」