キミに…Kiss


龍二にそう告げて、もう1度 体育館へ戻った。


考えるよりも先にカラダが勝手に動く。


──────────・・・


体育館に戻ると、誰の姿も見えなかった。


ここにいないってことは、倉庫にいるのか?


ゆっくり倉庫に向かって歩いて行くと、一生懸命に右手を伸ばしている姿を見つけた。



「もう~あと少しなのに!」



踵(かかと)をあげた爪先が震えている。


棚の4段目に手が届かない小さな後ろ姿に近づき、倉庫のドアを閉めた。


それに「へっ?」とマヌケな声を出して、バカ女が後ろを振り向きこっちを見る。


「陸?」


「…………」


驚きでまん丸になった大きな瞳と俺の目が合う。