キミに…Kiss


龍二を見ていたら…ますますイライラしてきて、俺はとっさに教室を飛び出していた。



蓮見健人(はすみけんと)



いかに 頭が良さそうで、スポーツもできますって顔をしたどこも…欠点がなさそうな男。


「俺のことをやめるって報告してきた途端、すぐに新しい男かよ?」



廊下に出てすぐ目に入ったゴミ箱。



「ふざけんなっ!!」



龍二に負けないくらいゴミ箱を力いっぱい蹴っ飛ばした。


目の前に散乱するゴミくずを見て、思わず漏らしていた…自分でも信じられない言葉。



「なにが彼氏が欲しいだっ!」



この時はムシャクシャしているだけで、まだ気づくはずもなかった。



でもこの日の放課後、思いも寄らないことが起こった。