それからかな…?
そのことが嬉しかったのか。
アイツにいろんなことを喋るようになったのは──・・・
無口な俺がだんだん美華に心を開いていった。
けど、ある時…俺が帰宅したら
『翔、ダメだって。陸が帰って来ちゃう』
『まだ 大丈夫だって。もう少しだけ…美華とこうしていたい』
兄貴と美華が抱き締めあってたんだ。
俺の知らないうちに…同い年の2人はデキてたってわけ。
笑えるだろ?
でも、兄貴は来る者拒まずの…見た目は爽やかでも中身はサイテーなヤツで。
最近は俺が美華の愚痴やいろんな話を聞いてやってたんだ。
時には一晩中、話を聞いたことだってある。
これが俺と美華の関係。
けど、ただ それだけの仲だったんだよな。


