「ちょっと見ないうちに、お前また背が伸びたんじゃね?」 翔が俺の頭を手荒くゴシゴシ撫でる。 「さっ、触んな!」 「ハハッ。一人前に反抗期かぁ?」 翔より5つ下の俺はどんなに身長がデカくなったって…いつまでも子供扱いされる。 そう…コイツはなにをやっても敵わない相手で俺の兄貴。 見かけもかなりイケてるうえに、なんでも腹が立つくらい器用にできて、それでいて…いつも俺が欲しいモノを簡単に奪っていく相手で。 そして美華の彼氏だ。