【 陸:side 】



「お前、屋上から帰って来た時から様子がおかしくね?」


「どこもおかしかねぇよ」


おかしいのは俺じゃなくて…アイツだ。


なんなんだよ…くそっ!


今までさんざん人に迷惑かけといて、ヘラヘラ笑いながら急に彼氏が欲しくなったとか言いやがってフザけんなっつーの。


つーか、俺にそんな報告いらねぇし。


なんかわかんねぇけど、すげぇムカつく。


その後もその気持ちは、ずっと持続したままで放課後がやって来た。


いつものように龍ニと部活に向かう。


「なぁ 陸?いつもなら愛理ちゃんがドンッてやってくる頃なのに、今日は来ねぇな?」


「ほっとけって言ってんだろ!」


この時はあんな報告をしてきても、またいつもの調子でアイツが側にやってくるような…そんな気がしていたんだ。