入園式が終わり最初の学力テストがあった。


あたしは全教科最初の20分で終わらせて、あとは机に伏せて寝る。




「絶対あいつバカだよね...」



「わからないから寝てんじゃない?」



テストが終わり、休み時間になったから
寝ているとそんな声が聞こえてきた

別にいい。シカトシカト。



「ねぇ...なっ中村さん!」


甘ったるい声がする方を見ると
ひとりの女の子が立っていた。
身長は148くらで小さくて髪はゆるふわパーマ。
目はくりくりしてて、いかにも男子ウケする顔。



「なに?」


あたしはだるそうに答えた。


「いっ...一緒にお弁当...たっ...食べませんかっ...?」


その子は顔を真っ赤にして話しかけてきた。


別に断る理由もないし、いいかな...。



「いいよ」


「ほっ...ほんとっ!?私、河北夢(かわきた かなえ)!よろしくね...?」


夢はあたしの真ん前に立って握手を求めてきた。


「うん」


あたしはそれに答えた。