「あなたが中村夏さんですね?」
あ...さっきの体育館で挨拶してた禿げたジジィだ。たぶん校長だろう。
「あ!校長先生!」
ほら、やっぱり。
「吉川先生、この子です。新入生代表の挨拶を断った学年トップは。」
「え!?」
そう。あたしはこの学校にトップの成績で入学した。
小学生から勉強はできる方だったから。
周りになめられたくなくて必死で勉強した。
吉川はそれを聞くと、あたふたしている。
「でっ...でも!この格好を許すわけにはいきません!」
校長は笑いながら
「いいじゃないですか。青春ですよ。」
と言った。
所詮勉強さえできればなんでも許される。
そう思ってた。

