悠真が近藤さんに刀を返し

「よい刀ですね
ですが、近藤さん
この刀…握り憎いでしょ?」

「そんなことわかるのかよ!?」


原田君が藤堂君の肩に乗るように

身を乗り出す


「君は、それを確かめにわざわざ?」


山南さんが、悠真に訊ねる


「あっ!容保様からの仕事の依頼を
お伝えしに来たんでした!!!」


とっても、話がそれました


懐から書類を出し、近藤さんへ渡す



「危なく本来の目的を忘れる所でした」



にこにこ笑って



「では、用も済みましたし
帰ります!おじゃましました!」



悠真がクルリと僕らに背を向けた時


ガシッ



「待てよ!
近藤さんの刀のこと忘れてんだろ!?」


土方さんに肩を掴まれ



「おっ!そうでした!!」



相変わらずにこにこしていた



「近藤さん?
もしお嫌でなければ…
この刀の柄巻を、私に治させていただけませんか?」





シーーーーーン






「道具も持って来てますよ!」






「お前… 職人か?」

土方さんが、悠真を睨む




「…怒ってます?」


「怒ってねぇ…聞いてるだけだ」


「凄い眉間に皺が…!!」


「悠真 土方さんは、こういう顔だ」


「へぇー 怖っ」


「おめぇなぁ!!!」




また…話がそれました