襲撃が無事に終わる頃


言いつけ通り、見ているだけだった悠真が


1人の平隊士目掛けて、走り出す



もしかしたら、アイツ…



間者なのか!?




と、思った瞬間


隊士の後ろの襖を走った勢いのまま


蹴破り、現れた男が抜刀する前に



ザシュッ




見事に一撃で、斬り捨てた


そして、すぐに外へ



「早く追って!!!」



悠真が声を張り上げた


忍が数名、悠真が指さした方角へ



懐から、紙を出し


刀を拭く


「ご協力ありがとうございます」



「なぜ、斬った」


「斬らなければ、彼は死んでました
私に刀を振らせたくなければ
もっと、訓練してさしあげて下さい」



ビュッ



刀を振って、鞘に収めた



「すみません!!逃しました!!」


「そうですか… 残念ですね
会津への報告よろしくお願いします」


「御意」



「悠真… 誰を追ってたんだ」



「桂 小五郎です
これで、逃げられたの2度目です…
仕方ない!次は、私が追ってみましょう」




屋敷を引き上げる支度が整うまで長らく

土方さんから説教されていた



悠真に危ないことは、して欲しくない