【永倉新八】




非番の過ごし方


会える訳ではないけれど


もしかしたら


悠真が来るかも


淡い期待を抱いて


あの丘へ





すっかり寒くなった



「ふぅーさみっ」



自分の手に息をかけて


空を見上げる



会える訳ねえよな…



それでも一刻ほど、そこに座り



ぼんやりと町を見る




目の前をヒラヒラと舞い降りてきたのは


「げっ…寒ぃはずだぜ」


雪だった



屯所に戻って、平助でもからかおう



立ち上がり、もう一度

空を見上げる




こりゃ… 積もるな…