「男なんていくらでもいるんだから、他の奴さっさと探せばいいんじゃねーの?」


「他の人なんて………」


そんなの、すぐに考えられない。


忘れられないから、その人しかいないと思うから、付き合うんじゃないの?


本能で、衝動で、正しくないと分かってても体が動いてしまうような……それが恋でしょう?


「誰でも良いわけじゃない、他なんて考えられないわよ」

「アンタはそうでも、そうじゃねー奴もいるって事だ」


冷めた瞳だな……。


もともと、ニコリともしないし、面倒くさそうな顔してる男だったけど、恋とか愛とか、どーでもいいって顔してる。


「せいぜい、他のイイ男でも見つければ?」


あまりにも冷たい一言。
ブリザードか、もうブリザードって呼んでやる。


「ほんっとーーーに!!最低ね!あなたみたいな男が、女を不幸にするのよ!!」



代替えが利くなんて、そんな薄っぺらい付き合いになんの意味があるの。


代えが利かないからこんなに辛いんでしょーが。