失恋にはバリスタ王子の恋ラテをどうぞ。



「別に、一人でだって生きていけるわ」


寂しいけど、今はそれが、精一杯の強がりだ。
英太無しで生きていけないとか、そんな事言えない。


あたしにだって、プライドがある。


「アンタには無理だろ。こんな危なっかしくて、目が離せねーし」

「んー?」


空耳だろうか、目が離せないって言わなかった。

あぁ、いかんいかん。
頭が朦朧としすぎて、幻聴が聞こえ始めてる。


「というか、なんであたしより飲んでるアンタが酔ってないのよー!!」

「林檎が弱すぎんだよ。つか、酔うとキャラ変わんだな、アンタ」


面白そうにあたしを見つめる翔に、癪だが、ドキッとした。


この……無駄、勿体ないイケメン。
不意打ちでドキドキさせるのはやめてほしい。


「変わってない!!」

「プハッ、変わってるっつーの」


吹き出す翔の顔を、あたしはジッと見つめる。


あぁ、また笑った。
無愛想で生意気な顔しか見てなかったから、すごく嬉しい。


なんでそんな風に思うんだろう。
珍しい一面が見れたから……なのかしら。