「桐谷 林檎って、あの恋愛小説家の名前と同姓同名なんですね!」
パチンッと両手を叩いて、嶺ちゃんが声をあげる。
その本人なんだけどな…。
嶺ちゃんみたいに若い年齢層の女の子を狙って書いてるから、知っててもらえて嬉しい。
「嶺、本人だぞ、コイツ」
翔はあたしを指差す。
コイツ呼ばわりにイラッとしながらも、あたしは嶺ちゃんに頷いて見せた。
「えぇ~!超感動です!!」
「林檎さん、小説家だったのか!」
嶺ちゃんと鈴木さんが同時に声を上げた。
それに、お客さんの視線が集まる。
「うるせーぞ、アンタ等。視線が集まってんだよ」
ポカッ、ポカッと鈴木さんと嶺ちゃんの頭を翔君が叩く。


