「あたしとこの男が恋人同士に見えるの?この、怯えきった子犬……大型犬とあたしが!?」
「ひ、ひどいですよー!!」
ビシッと後藤さんを指差すと、後藤さんは泣きそうな顔であたしを見る。
失礼だけど、あたしにだって選ぶ権利はある。
ハッキリ言えば、こんなヘタレ男は嫌だし、あたしの尻に敷かれるのが目に見えてるもの。
あたしは、守るより守られたいタイプなの!!
どうせそう言っても、「お前が?」って笑われそうな気がするから、言わないけど。
「それから、あたしは馬じゃないから!!」
「じゃあ何なわけ?」
人ですよ、人!!
どうして、それ以外に当てはめられなきゃならないの。
「桐谷 林檎、今度からは名前で呼びなさいよね、ブリザード男」
「林檎?おいマジかよ……正気とは思えねー名前だな」
「はぁ!?」
お父さんとお母さんのつけた名前、あたしもどうかと思ったし、散々からかわれてきた。
けども、あたしが言う分にはいいけど、あなたには言われたくないから!!


