失恋にはバリスタ王子の恋ラテをどうぞ。



わ、Yシャツ!!

あたしはすぐに自分のYシャツを確認する。
奇跡的に、コーヒーは跳ねていなかった。


「お待たせしました、本日のコーヒー、インドネシアのスマトラ島産のマンデリンのコーヒーになります」


「そうですか……って、ちょっとあなた、何考えて……っ!?」



雑な置き方をしただけでなく、気にせずにコーヒーの説明をしてくる店員。


一体どんな顔をしてるのか、見てやろうと思って顔を上げて絶句する。


「よー、発情期の馬」


そこには、オレンジブラウンの髪の、あの男がいた。
男は、不敵な笑みを浮かべて、あたしを見下ろしていた。


「ブリザード男!!」


ま、また現れた!!
あたしを発情期の馬呼ばわりする、最低最悪男!!


「アンタ、もう男作ったのかよ。盛んな事で、発情期の馬サン」


何故か、目の前のブリザード男は、不機嫌で、言葉の端々に棘があるのを感じた。


どうして、こんな不機嫌なのよ。
なにより、あなたには関係ないじゃない。