俺は2人を見つけると近づこうとする。

「なぁ」

愁が口を開くと共に俺が一歩踏み出すと姉貴に止められた。

「邪魔しないの」

「そうですよ風斗さん」

「これは見なきゃ」

みんなの顔がゲスかった。

「俺と付き合ってって」

愁がそう言うと「あっー!!」と伶が声を上げる。

伶の後ろに近づく影。

「何あの人」

そう言って姉貴がその男を止めに行こうとしたら彪牙さんが止めた。

黙って見てろってことか。

「伶?」

伶の知り合いか?

「隼人……」

その名前に聞き覚えがあると思いきや「隼人~」と柚原が近づいて行く。

震えながら涙を流す柚原。

あれが伶の言っていた事かと分かった。

伶に逢えた事は感謝するが、伶を悲しませた事に怒りが湧いた。