「伶ちゃん水着着るの?」
洸が言った言葉に全員俺を見る。
「何故に俺を見る…?」
「だって、総長一応女だし気になって」
みーーなーーとーー!
「着ねぇーよ」
「何でー?」
洸が眉をひそめながら言った。
ち…近い……
可愛い顔で近づくなよ。
「持ってないから…」
俺は洸から目をそらしながら言った。
「じゃあ買いに行くか?」
「えっ!?風斗と一緒に…か?」
「見かけに寄らず変態だな」とみんながひそひそ話し始めた。
見る見る内に風斗の顔が赤くなっていた。
「ちげーよ!俺姉貴がいるんだよ!」
「ああ!あの美人の」
下っ端の一人が納得した言い方をした。
「だけど俺、水着着たことないんだけど」と恥ずかしそうに言うと冬悟が「気にすんな似合ってなくても笑わねぇよ」と言った。
くっそーー!
冬悟の奴め!
こういう時だけ喋りやがる。
海へ行く日程が決まり、風斗の姉との買い物はまた後日と言う事になった。
