もう少しで教室って所で伶が口を開いた。

「そういや、ここって青龍以外にも族いるのか」

「よく分かったな。下端だけど白虎の連中が何人か」

普通に接する風斗を見て少し安心した。

風斗は伶の事好きになれないかなと思っていたから。

「そっか」と言った伶の顔がどこか切な気だった。

俺が教室のドアを開けると風斗、類、伶、俺そして双子と入った。

朝から女子がキャーキャー騒いでいた。

そして1人の白虎の下端が俺達を見た。

「姫乃さんあの子です」

バサッと音がし、音の方を見ると伶が驚いた顔をしていた。

「柚…原…姫乃……」

声が震えていた。

「どうして……」

柚原も伶を見て驚いていたが、すぐに笑顔になる。

「久しぶり」

「姫乃さんの知り合いッスか?」

白虎の下端が聞いた。

俺も聞きたい、伶と白虎の姫との関係。
でも柚原はそれを無視して伶に近づき、ボソッと何か呟いた。

何を言ったのかは分からないが、柚原が教室を出て行った。

伶の方を見ると拳が震えていた。

「篠原、柚原とは知り合いか」

伶は風斗の質問を無視した。

「悪い…授業終わったら倉庫行くだろ?それまでサボるわ」

伶が教室を出て行こうとした瞬間、双子が口を開いた。

「ちょ、待ってください」

「総長がサボるなら俺らも行きます」

優太が言うと残っていた白虎の下端が「え?総長?」って言ったのを俺ははっきりと聞こえた。

「悪い1人にさせて」

伶は教室を出て行った。

白虎の1人が誰かと電話をし始めた。

「総長情報があります、青龍の総長が篠原 伶と言う女に代わりました」

こいつ確か昨日も教室にいたな。

白虎と交戦になる確率が高いな。

それにあいつに似た伶、さっきの感じだと嫌な予感がする。

伶を探さないと…

俺は教室を出た。

何処行ったんだ?

するとバイク音が聞こえた。

俺は急いで駐輪場へ行った。