朝、学校へ行こうと外に出ると
アパートの前に秀平がいた。
「よっ」
「よっ、じゃねぇよ」
「じゃあ聞くけど青龍はどうだった?」
「やっぱ何か知ってたんだな」
俺が少し膨れた顔で秀平を見ると
「分かったよ」という顔をした。
「鬼龍がお前の為に青龍を作った」
え…?
わ…俺に?
「お前小学生だったのに高校生相手に喧嘩で勝っちまっただろ?」
そういえば…
しかもそいつに「うち(族)に来いよ」って言われたっけ
「その時鬼龍が」
――――――
「中学の入学祝い伶を総長にするか」
――――――
「何て言いやがって」
秀平の顔があははという顔になった。
「まだお前が小6だった時、鬼龍高2だったろ?
鬼龍は卒業まで族を抜ける気はなかったしで
「もう1つ族を作る」何て言って
それで出来たのが青龍だったって訳」
「でもそれだとわ…」
駄目だ。
秀平といると「俺」ではなく「私」と言ってしまいそうになる。
が、堪えて言い直す。
「俺だけ皆と…」
「だから」
?
言葉を途中で遮られた。