授業が終わり放課後になった。
「はぁ…逃げねぇよ」
教室のドアの前に類が立っていた。
「あいつらは先に行ってる」
そう言って教室を出る類の後ろを歩く
生徒玄関に向かっている途中、他のクラスや学年の女子が「類くんだ」「相変わらず可愛い顔してる」「ねぇ、類の後ろにいる青髪の子格好よくない?」
などとひそひそ話を始めた。
類は顔はわりと良い方だ
だからモテるんだろう。
自分の事も聞こえていたがそれは無視した。
類に着いていくと駐輪場に着いた。
駐輪場は丁度体育館がある場所にあり、中が見える位置にあった。
青霧では体育系の部活は野球、サッカー、バレーボール、テニスそしてバスケ部しかない。
だから体育館はバスケ部しか使わないらしい。
ボールの弾む音で俺は体育館の中を見た。
「俺ももう一度あの中でやりたい」そう思っていると「篠原」と呼ばれた方を見た。
類は何度も俺の事を呼んでいた見たいで俺は「ごめん」と言った。
「お前、バイクは?」
「秀平に転校始めに乗って来るなって言われて家に置いて来た」
「関堂に?まぁいいや、俺の後ろで良ければ乗るか?」
類はバイクに股がり聞いてきた。
「そうさせてもらう」
俺は類の後ろに乗り、類の腰辺りに腕を回した。
「ん?どうしたの?」
類が驚いたような変な顔をしていた。
「っや、いや、なんでもない」
そう言って前を向き、爆音をたてバイクを走らせた。
類の顔がほんの少し赤かったような気がした。