たった一人の家族がいなくなり 一人になってしまった私は 食べ物も喉を通らず 日を経つ程に衰弱していった。 それでも誰かの前で泣くことはなかった。 『…泣か…ないで…弥月…。』 お母さんが最期に言い残した言葉を 私は忠実に守ろうとした。