じっと見つめていた
ピアノから目を離し、

君はどう思いますか?と、
こちらを見ながら
優しく問いかける男の子。

(…えっ…えっと)

「…こっ、この曲はっ」

―――パタ、パタ、パタ。

階段の方から足音が聞こえた。

(…隠れなきゃ!!)

私は男の子の問いかけに
答えることが出来ないまま

また、さっきの机の陰に隠れた。