「…なんで斗真がここにいるんだよ。」
「おじさんにこれ届けてって。書類忘れてるみたいだから。」
「ふぅん。」
私はそういって着替え部屋にいこうとする。
そうしたかったけど。
ぐいっ。斗真に腕をひかれて、斗真の腕の中。
はぁ?
「あき、どこにもいかないで。」
ぎゅうううっときつくあたしを抱きしめてきた。
「…!斗真。やめろよ。あたし汗くさいしはなせって。」
「そんなことない。あきならなんでもいい香りするし。」
ほんとこいつ意味わかんねぇ。
恥ずかしいし、蹴り飛ばすかと思ったけど。
斗真が思ってる以上にきつく抱きしめるから。
…仕方ないからこのままでいいかなんて思ってしまうじゃないか。


