「真由香ちゃん大丈夫かい?あんな兄じゃあねぇ。」
「お前は恥ずかしくないのか!!?」
「両親とも死んで、あんたどうするつもりなの?」
「今まで引きこもってたツケがまわってきたね。」
「ざまぁみろ。」
「…………!!」
「 」
言葉の嵐、俺を睨んだ妹の目が忘れられなくて。
そうだ、両親はもういない。
交通事故でなくなった両親のお葬式だったことを思い出した。
葬式所を出た俺に待ち構えていたかのように浴びさせられる罵詈雑言、胸ぐらを捕まれ強く揺さぶられる。
ゴッ!!
揺れる視界。
連れ込まれた路地裏で、頬が熱くなるのを感じた。
殴られた。
怖くなって、死にたくなくて。
逃げて、逃げて、逃げて、逃げて。

