「直人……」




「んあー?」




「好きだ」




「ぶはっ……げほっ…ごほっ」




「きたね……」




「お前が変なっゴホッ…こと言うからだろ?!」




「俺、佐倉が好きだ」




「〜〜〜っ焦らしパターンか!」




「……………」




「無視かぁー!」




あの時、




俺が話しかけたときの




アイツの表情が忘れられない




驚いたような




困惑したような




悲しそうな




でも、どこか愛しそうな




初めて会った俺にそんな顔をした




顔を真っ赤にさせて




だから期待したんだ




もしかしたら、って




でも




「泣くほど嫌だったのかよ」




「あ?何か言ったか?」




「…………」




「またかよ!」




アイツは泣いた




俺を拒否…したんだよな




そしてあの颯とかいう男の存在




わからない。




全てが分からなくなる




でも唯一分かるのは




俺が佐倉を好きになってしまった。




ただそれだけのこと_______