「花恋ー」

棗が花恋の教室に入ってくる。

普通上の学年の教室に入るときはしり込みすると思うのだが、棗はそんな表情一切見せない。

「あ、棗。

掃除すぐ終わるから待っててッ」

掃除道具箱からホウキを出しながら花恋が話す。

「……待たない」

「えッ!?」

「ウソ。

自転車置き場で待ってる」

待たないと言われて悲しそうな顔をした花恋を見てとっさにウソと言う棗。

「!うん☆」